小学5年生になると、算数の内容が急に抽象的になり、「授業では何となく理解できたけれど、問題を解くとなると手が止まってしまう」という場面が増えてきます。

我が家の長男も、4年生までは計算問題を中心にこなしていましたが、5年生になって割合や速さ、図形の複合問題が出てくると、「どこから考えればいいのかわからない」と悩むようになりました。
基礎はできているはずなのに、応用になると途端につまずいてしまうのです。
そんなとき、担任の先生から「もう少し考える力を伸ばす問題にも触れてみてはどうですか」と勧められて手に取ったのが、「小5ハイクラステスト算数」でした。
この教材を使い始めて約半年。長男は少しずつですが、問題文を読んで「どう解くか」を自分なりに組み立てられるようになってきました。
最初は難しいと感じていた問題も、繰り返し取り組むことで「あ、これ前にやった考え方だ」と気づけるようになり、算数に対する姿勢が少しずつ変わってきたのです。
この記事では、実際に家庭学習で使ってみた経験をもとに、この教材の特徴や向いている子、使う際の注意点、効果的な進め方などを詳しくお伝えします。
この記事を読むとわかること
- 「小5ハイクラステスト算数」の内容
- メリット・デメリット
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小5ハイクラステスト算数ってどんな教材?


| テキスト名 | 小5ハイクラステスト算数 |
|---|---|
| 問題の難しさ | ★★★~★★★★★ |
| コスパ | ★★★★ |
| 解説のわかりやすさ | ★★★★ |
| 問題数 | 30単元(標準問題+ハイレベル)+テスト |
| 問題解く時間 | 30分~45分 |
受験研究社が出版している小学5年生向けの算数問題集で、標準レベルからハイレベル、さらに最高レベルまで段階的に学べる構成が特徴です。
3段階の難易度で構成されている
この教材の最大の特徴は、1つの単元が「標準クラス」「ハイクラス」「最高レベル」の3段階に分かれている点です。
- 標準クラス:教科書の応用レベル。基礎は理解している前提で、少しひねった問題が中心
- ハイクラス:複数の知識を組み合わせて解く問題。考える力が求められる
- 最高レベル:実際の中学受験で出題された問題も含まれる、かなり手応えのある内容
ここで注意したいのは、「標準」という名前がついていても、決して簡単ではないということです。
我が家の長男も最初のページを開いたとき、



「これ、標準なの?」
と驚いていました。教科書の基本問題がスラスラ解けるレベルでも、この教材の標準問題では立ち止まって考える必要があります。
標準問題では、計算問題にも工夫が求められたり、文章題では「どの順番で考えるか」を意識しなければ解けない構成になっています。
単に公式を当てはめるだけでは対応できず、問題の意図を読み取り、筋道を立てて考える力が必要になるのです。
ハイクラス問題になると、さらに複雑になります。
例えば、図形と比を組み合わせた問題や、速さと割合が同時に出てくる問題など、複数の単元の知識を統合して解く必要がある問題が増えてきます。
長男も最初は手が止まることが多かったのですが、解説を読んで「こういう考え方があるんだ」と学び、少しずつ対応できるようになっていきました。
最高レベル問題は、正直なところかなり難易度が高いです。
実際の中学受験で出題された問題も含まれており、中学受験を考えていない家庭では、ここまで取り組む必要はないかもしれません。我が家でも、最高レベルは「余裕があったら挑戦する」くらいの位置づけで進めています。
解説が丁寧で理解しやすい工夫がされている
問題が難しい分、解説の充実度は非常に重要です。この教材は、すべての問題に詳しい解説がついており、「なぜその式を立てるのか」「どこに注目すればいいのか」が丁寧に説明されています。
- 式の立て方が段階的に示されている
- 図や表を使った視覚的な説明がある
- 別解が紹介されている問題もある
- つまずきやすいポイントが補足されている
長男が間違えた問題を見直す際、私も一緒に解説を読みました。
すると、「まず全体の量を求めてから、部分の量を考える」といった、問題を解くための思考の流れが明確に示されていることがわかりました。
特に図形問題や速さの問題では、文字だけの説明ではイメージしにくい部分を図で補ってくれるため、子どもが一人で読んでも理解しやすい構成になっています。
親が算数を教えるのが苦手な場合でも、解説を一緒に読みながら「こう考えるんだね」と確認していくことで、子どもの理解をサポートできました。
全30単元に加え総合テストも収録
教科書の単元に沿って、全30単元が収録されています。
各単元は標準・ハイクラス・最高レベルの3段階があるため、かなりのボリュームです。
さらに、単元ごとの学習が終わった後に取り組める総合テストも用意されており、複数の単元にまたがる問題にも対応できるようになっています。
1単元を丁寧にやると30〜45分ほどかかります。毎日取り組むなら、標準問題だけに絞るなど、無理のないペース配分が必要です。
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実際に使って感じた学習効果


家庭学習で約半年間取り組んだ結果、長男には明らかな変化が見られました。
問題文を読んで考える力がついた
この教材で最も伸びたのは、「問題をどう分解して考えるか」という論理的思考力です。



長男は最初、複雑な文章題を見ると「どこから手をつければいいかわからない」と言っていました。
しかし、この教材で「まず何がわかっているか」「次に何を求めればいいか」と順序立てて考える練習を重ねるうちに、問題を整理する力がついてきました。



ある日、学校の宿題で難しい速さの問題が出たとき、長男が自分でノートに図を描きながら「まず往復の時間の合計を出して、それから行きと帰りの時間の比を使えばいいんだ」と説明し始めたのです。
以前なら「わからない」と言って諦めていた場面で、自分で筋道を立てて考えられるようになっていました。
- 文章題で手が止まることが減った
- 間違えたときも「どこで間違えたか」を自分で確認できるようになった
- 学校のテストで時間が余るようになった
論理的思考力は、算数だけでなく、理科の実験問題や社会の資料読み取り問題にも応用できる力です。
この教材を通して、「難しい問題でも、順序立てて考えれば解ける」という成功体験を積むことで、問題に向き合う姿勢そのものが変わっていったのだと感じています。
計算の正確性が上がった
標準問題でも複雑な計算が求められるため、繰り返し取り組むうちに計算力が自然と鍛えられました。
特に、分数や小数の複雑な計算、括弧を含む式の計算で、ケアレスミスが減りました。



長男はもともと計算は得意な方でしたが、複雑な式になるとミスが多かったのです。
この教材では、途中で計算ミスをすると答えが全く違ってしまう問題が多いため、「丁寧に計算する」習慣が自然とついていきました。
また、途中式を書く習慣もつきました。
頭の中だけで計算しようとするとミスが増えるため、「面倒でも途中式を書く」ことの大切さを、失敗を通して学んだのです。
間違えた問題を見直す習慣がついた
この教材の良いところは、難しい問題が多いからこそ、「なぜ間違えたか」を考える習慣がつくことです。
最初の頃、長男は間違えると「もうやりたくない」と言っていました。しかし、間違えた問題に印をつけて、数日後にもう一度解いてみる習慣をつけたところ、「今度は解けた!」という成功体験が増えました。
- 間違えた問題には付箋を貼っておく
- 一週間後にもう一度解いてみる
- 解説を読んでも理解できない場合は、その単元の基礎に戻る
- 正解できたら付箋を外して達成感を味わう
一度間違えた問題を後日正解できたときの達成感は、子どもの自信につながります。
「難しい問題でも、考えれば解けるようになる」という実感が、算数への前向きな姿勢を育てていくのです。
「小5ハイクラステスト算数」のメリット


| メリット |
|---|
| 実際の受験問題を解ける 標準問題でも教科書以上の難しさ 解説のわかりやすさ |
実際の受験問題を解ける


中学受験を考えていない家庭でも、受験レベルの問題に触れることには意味があります。
思考力を必要とする良問が多く、算数の面白さや奥深さを知るきっかけになります。
長男は中学受験を予定していませんが、最高レベルの問題に触れることで、「算数ってこんなに面白いんだ」と感じるようになりました。
難しい問題を解けたときの達成感は、計算ドリルでは得られない特別なものがあります。



実際の入試問題を参考にした問題も収録されているため、「この問題、〇〇中学校で出たんだって」と話すと、長男は「中学生が解く問題を自分も解けた」と誇らしげでした。
こうした小さな自信の積み重ねが、算数への意欲を高めてくれます。
標準問題でも教科書以上の難しさ
「標準」と書かれていても、実際には教科書の章末問題レベル以上の内容になっています。基礎ができている子が、さらにレベルアップするのに適した難易度設定です。
長男も最初、標準問題で苦戦しました。しかし、この「ちょっと難しい」というレベルが、ちょうど良い負荷になるのです。
簡単すぎると退屈し、難しすぎると挫折してしまいます。
- 教科書の応用問題が楽に解けるようになる
- 学校のテストで高得点が安定する
- 複雑な問題を見ても諦めなくなる
標準問題を繰り返し解くことで、学校のテストでは確実に高得点が取れるようになります。
応用問題にも対応できる基礎力が、自然と身についていくのです。
解説のわかりやすさ


親が横についていなくても、子どもが自分で解説を読んで理解できる点は大きなメリットです。共働きで忙しい家庭でも、安心して任せられます。
長男は最初、間違えた問題を私に聞きに来ていましたが、「まず解説を読んでみて」と促すようにしました。すると、自分で解説を読んで「あ、わかった」と納得することが増えてきました。
- 丸つけを一緒にする
- 間違えた問題を一緒に見直す
- たまに一緒に問題を解いてみる
- 励ましの声をかける
完全に一人で進めるのではなく、適度に親が関わることで、子どもは安心して学習に取り組めます。
使う前に知っておきたいデメリット
| デメリット |
|---|
| 単元の基本問題はほとんどない |
単元の基本問題はほとんどない
この教材は、教科書の基本レベルの問題はほとんど含まれていません。
各単元の基礎がしっかり理解できていることが前提です。
ここが重要 教科書レベルの基本問題がまだ不安な子には、難しすぎて挫折してしまう可能性があります。
我が家の次男は算数が苦手だったため、この教材は合いませんでした。最初のページで「わからない」と言って、やる気を失ってしまったのです。お子さんの現在のレベルを見極めた上で、この教材が適しているか判断することが大切です。
- 学校の算数が苦手で、基本からやり直したい
- 計算ミスが多く、基礎計算力に不安がある
- 教科書の章末問題でもつまずくことが多い
- まずは自信をつけたい段階にある
もし基本に不安がある場合は、まず教科書準拠の問題集で基礎を固めてから、この教材に挑戦するのが良いでしょう。
1単元の問題量が多く時間がかかる
1つの単元に標準・ハイクラス・最高レベルと3段階あり、すべてを丁寧にやろうとすると、かなりの時間がかかります。一日一単元を目標にしても、30〜45分はかかります。
長男も、最初は1単元を終えるのに1時間近くかかることがありました。宿題もあるため、毎日続けるのは負担が大きかったのです。
- 各問題が複雑で考える時間が必要
- 間違えた問題の見直しに時間がかかる
- 最高レベルは1問に10分以上かかることも
そこで我が家では、「標準とハイクラスを優先し、最高レベルは余裕があるときだけ」というルールにしました。全部を完璧にやろうとするのではなく、お子さんのペースに合わせて調整することが大切です。
向いている子・向いていない子の見極めが大切
| 向いている子 | 向いていない子 |
|---|---|
| 学校の算数は理解できており、さらに深めたい 応用問題にチャレンジしたい 中学受験を視野に入れている(または検討中) 難しい問題でも粘り強く考えられる | 教科書レベルの基本問題がまだ不安 計算ミスが多く、基礎計算力に不安がある 難しい問題を見ると嫌になってしまう まずは算数への苦手意識を克服したい |
このテキストは応用的な問題が多く、チャレンジ度が高めです。だからこそ、間違えた問題をそのままにせずに
- 「なぜ間違えたか」
- 「どう解くべきか」
を丁寧に振り返ることが大切です。
間違いから学ぶ姿勢を身につけることが、応用力を本物にしてくれます。
家庭学習の習慣づけや「何をどのように直すか」が気になる方は、こちらの記事もぜひご覧ください。


効果的な使い方のコツ
実際に我が家で実践して効果があった使い方をご紹介します。
まずは標準問題だけを一周する
最初から全レベルに取り組もうとすると、挫折しやすくなります。
まずは標準問題だけを一周し、各単元の理解を確認することをおすすめします。
- 標準問題だけを解く
- 間違えた問題は印をつける
- 解説を読んで理解する
- 時間がかかっても焦らない
長男も、最初は標準問題だけに集中しました。
一周目を終えた後、間違えた問題を中心に二周目に取り組んだところ、以前は解けなかった問題がスラスラ解けるようになっていました。
標準問題で基礎を固めた後、余裕が出てきたらハイクラス、最高レベルへと進む形が、無理なくステップアップできる方法です。
間違えた問題は必ず見直す習慣をつける
間違えた問題をそのままにしないことが、この教材を活かすコツです。
- 間違えた問題の横に付箋を貼る
- 一週間後にその問題だけを集中的に解き直す
- 正解できたら付箋を外す
- 再度間違えた問題は、基礎に戻って復習する
長男は、間違えた問題の横に小さく「×」印をつけていました。
一週間後、その問題だけを集中的に解き直すことで、「今度は解けた!」という達成感を味わえました。
一度解けなかった問題を、後日解けるようになることが、最も力がつく瞬間です。
毎日少しずつ続けることを優先する
毎日続けることが大切ですが、無理をすると長続きしません。
一日の量を調整して、お子さんのペースで進めましょう。
- 毎日同じ時間に取り組む(夕食後、お風呂の前など)
- 疲れている日は無理しない
- できたページにシールを貼る
- 週に一度は「お休みの日」を作る
長男は、夕食後の30分を算数の時間と決めていました。
習慣化することで、言われなくても自分から机に向かうようになりました。
また、一週間のうち一日は「お休みの日」と決めていました。
毎日やらなければというプレッシャーを減らすことで、長期的に続けやすくなります。
小5ハイクラステスト算数のQ&A
まとめ|応用力を伸ばしたい5年生に頼れる一冊
「小5ハイクラステスト算数」は、基礎ができている子が、さらに応用力を伸ばすのに適した教材です。
標準問題で単元の理解を確認しながら、段階的にハイレベル問題へとステップアップできる構成が、家庭学習でも使いやすいポイントです。
中学受験を考えている家庭はもちろん、受験を視野に入れていなくても
- 「学校の算数をもっと深く学びたい」
- 「論理的に考える力を育てたい」
という家庭におすすめできます。
- 学校の算数は理解できており、さらに深めたい
- 応用問題に挑戦して思考力を鍛えたい
- 中学受験を検討している(または準備段階)
- 将来の学習の土台をしっかり作りたい
実際に我が家で使ってみて、長男は論理的に考える力が育ち、算数への自信も回復しました。
難しい問題でも「ちょっと考えてみる」と粘り強く取り組む姿勢が見られるようになったのは、大きな成長です。
ただし、基礎に不安がある子には難しすぎる可能性があります。
お子さんの現在のレベルを見極めた上で、この教材が適しているか判断してください。
無理に背伸びするよりも、適切なレベルの教材で着実に力をつけていくことが大切です。
一冊を終えるころには、5年生の算数を深く理解し、自分で考えて問題を解く力が確実に身についているはずです。
お子さんのペースに合わせて、無理なく続けることが何より大切です。
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